もう若くはない年になって心配なことと言えば、老後と病気です。
今まで大きな怪我や病気をしたことがないんだけど、大きな病気になってしまって家族に迷惑を掛けてしまったり、入院や治療費でお金が掛かると経済的に不安なんです。
例えば、ガンになったり、病気で入院したり、それでなくてもお金なんてないのに、入院費や治療費がすっごく心配なんです。
今回は、そんな時の頼りの綱である「民間の医療保険」は、それでもやっぱり必要ないって言う話です。
病気が心配
何か大きな病気をしたら、どれだけのお金が掛かるの???
ガンになったら、すっごくお金かかりそう。。。
入院ってすっごくお金掛かりそう。
年をとると、病気やガンに掛かりやすそう。。。
実際に病気や入院をした人以外のほとんどの人は、こんな風に思っていると思います。私もそう思っていました。
確かに、ガンや大きな病気をすると治療費や手術費用って高そうですし、実際多額の費用が掛かります。だから、その費用のために保険に入ろうって思うこと自体は、なんらおかしなことじゃないんです。
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医療保険はなんのために入るの?
大きな病気になると手術や入院にかかる費用が心配ですよね。
ガンや大きな手術が必要な病気に掛かると、多額の治療費や手術代、いわば医療費が掛かるという印象があります。
それは、間違ってはいないんだけど、実は経済的な心配をする必要はないんです(これから説明します)。医療保険なるものはごまんとありますが、どれ一つとして入る必要はないんです。
そもそも、医療保険は、基本的に、病気の治療や手術費用などに関わる費用を賄うためのものではなく、差額ベッド代や入院見舞金などがほとんどなんです。ほとんどの医療保険は、保険適用に該当する病気になった時にちょっと他より待遇がいい病室や、ベッドを利用できるといった保険なんです。
あなたは、病気になったら得をするために医療保険に入るのですか?違いますよね。病気になったら経済的に不安だからという人がほとんどのはずです。その経済的不安を補うために保険に入るんです。
民間の医療保険は、多額の治療費のための保険じゃないんですよ。もちろん、そういう医療保険もあるかもしれません。
差額ベッド代や入院見舞金のために、それなりの保険料を毎月払って、本当に入りたいと思いますか?
医療保険は「賭け」のようなもの
医療保険は、経済的な不安や保険に入っていないことに対する不安につけ込んだ商品みたいなものなんです。
そもそも保険全般に言えることですが、保険には保険会社で働いている人の人件費や広告などの費用が入っていて、そのためにお金を払っているようなものです。
「医療保険」という言葉自体、あたかも大きな病気に掛かった時の高額な治療費に対する保障と言うイメージを与え、人の不安を煽るような言葉ですよね。
でも、その実態は、ほとんどの医療保険は治療費に対する保障ではないんです。
入院見舞金のようなものが支払われるようですが、そんなのは「賭け」「宝くじ」と一緒ですよ。宝くじ程高くはありませんが。
病気になったら当たり、入院見舞金がもらえます。みたいな。。。
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先進医療とは
先進医療
先進医療は、健康保険法等の一部を改正する法律(平成18年法律第83号)において、「厚生労働大臣が定める高度の医療技術を用いた療養その他の療養であって、保険給付の対象とすべきものであるか否かについて、適正な医療の効率的な提供を図る観点から評価を行うことが必要な療養」として、厚生労働大臣が定める「評価療養」の1つとされています。 具体的には、有効性及び安全性を確保する観点から、医療技術ごとに一定の施設基準を設定し、施設基準に該当する保険医療機関は届出により保険診療との併用ができることとしたものです。
引用元:厚生労働省 https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryouhoken/sensiniryo/index.html
医療保険の中には、「先進医療保障」というオプションを付けられるものもあります。
先進医療を必要とする病気になったらどうするの?って言う人もいます。
先進医療のような、今まで無かった治療方法や手術を本当に必要とする病気に掛かる確率って非常に低いし、そもそも現行の手術や治療でも対応できることの方が多いんです。現代ではかなり医療が進歩していて、かなりの病気が公的医療保険給付の対象になっています。
ほとんど起きない病気や今の先進医療でしか治せない病気になってしまう可能性に対して保険を掛けるのは、お金を捨てるのに近いと言わざるを得ないと思います。先進医療でしか治せない病気に対して、保険を掛けたいという人は別です。
先進医療について言えば、歯医者の保険適用外の治療と似ているかなと思います。
普通の人は、虫歯になった時、保険診療の対象である銀歯にしますが、一部の人は保険対象外のハイブリッドセラミックにしたいという人や、そもそも新しい虫歯治療法でしか治せない(そんな虫歯があるか分かりませんが)、インプラントじゃないと治せない場合だってあるかもしれません。このハイブリッドセラミックやインプラントが先進医療に当たるようなものです。
ちなみに、現代では、虫歯を削らずに治すんですよ。凄いですよね。
参考 歯医者が怖い人必見!歯を削らない虫歯治療ドックベストを体験してみた!
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歯医者が怖い人必見!歯を削らない虫歯治療ドックベストを体験してみた!
「ドックベスト」って聞いたことあります?これって最新の歯科治療法の名前です。 なんと、今の歯医者さんって削らずに虫歯を治療するんですよ!? 今ままでの虫歯治療と言えば、虫歯部分をドリルで削って、銀歯を ...
わざわざ先進治療を選んで、治療をする人は富裕層の方がほとんどではないでしょうか。
本当に病気になった時
じゃ、そもそも、本当に病気になって、ガンのような大きな手術や入院が必要になったら、
どこからお金が出るのさ?
治療費はどうすんの?
って思いますよね。
実を言うと、そこが、日本の国民皆保険の凄いところで、健康保険に加入してさえいれば、そもそも民間の医療保険なんて加入しなくても、経済的な不安は全くないんです。
医療保険が本当に必要なのか、医療費や医療保険について少し調べてみました。
公的医療と民間医療
基本的に医療保険は2種類あり、公的医療保険と民間医療保険があります。
全労済、コープ共済も民間の医療保険に分類されます。国民健康保険は自営業やフリータ、健康保険は会社員が給料から天引きされて支払っているものです。ただ、会社も折半して支払っているので、かなりの保険料を納めていることになります。
民間医療保険は公的医療保険でカバーできない部分のもので、食費や差額ベッド代、そして先進医療費にあたる部分になります。
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医療費と公的医療保険
医療費として示される金額は医療費の全額をいい、自分が負担する金額ではありません。
公的医療保険では、日本の健康保険に入っていれば、その医療費の一部を自己負担し、それ以外を公的医療保険などで負担することになっています。
医療費の3割を自己負担として一旦窓口で支払い、1ヶ月あたりの自己負担が一定額を超えると高額医療療養費で還付されます。

出典:画像元 厚生労働省
https://www.mhlw.go.jp/bunya/shakaihosho/iryouseido01/info02d-37.html
自己負担割合は、年齢で決まり、基本3割負担になっています。70歳以上は、2割や1割負担となります。所得によっては、70歳以上でも3割負担を求められると言うことですね。
自己負担額と高額医療療養費制度
医療費って、具体的にどのくらいでしょうか?想像つきますか?
実際に病気になったことがある方ならご存知でしょう。
例えば、
胃がん=120万円くらい?
急性心筋梗塞=217万円くらい?
肺炎=53万円くらい?
と明確な医療費はわかりませんが、このくらいの医療費となることが多いようです。
結構お金掛かるじゃん!!
そんなお金持ってないよ。。。どうすんのさ???
大丈夫です。ここからが医療制度が日本の医療保険の凄いとこです。
公的医療制度

出典:厚生労働省 医療制度 https://www.mhlw.go.jp/bunya/shakaihosho/iryouseido01/info02d-37.html
自己負担額は、医療費の3割ですが、1ヶ月で自己負担金が限度額を超えた場合、大幅に医療費を減額してくれる制度があります。
なんと超えた部分は医療費の1%以下の負担になるんです!???
上記の厚生労働省のページにもある通り、給与所得にもよりますが、一定額を超えると残りの超えた部分が全て1%以下となるんです。
1%!?
めちゃくちゃな割引です。
1%ですよ。1%!
99%割引です!
ほとんど払わないと一緒ですよね。残念ながら、食費や差額ベッド代は対象外、民間医療保険でカバーする必要があります。
具体例(公的医療保険)
ん〜〜〜なんだか良く分からないって人は、具体例を参考にしてみてください。
では、行きます。
以下具体例は、厚生労働省のページで取り上げられています。
100万円の医療費の場合、その3割負担である30万円を先ず病院窓口で支払います。(そもそもそんな30万円もない。。。という方もご安心、あとから説明しますので、お付き合いください)
ここからが重要です。
例として、70歳未満で年収370万〜770万円の人
26.7万円(負担額上限算出の基礎になる額で年収によって異なります)を超える部分の医療が99%割引!
1%が自己負担!
つまり、26.7万円が月額の医療費上限で、
これを超える部分の73万3000円が99%割引です。
1%である7,330円が実際の自己負担です。
医療費が26.7万円までの場合は、3割負担なので、26.7万円 x3割=80,100円になり、
26.7万円を超える場合は、26.7万円までの3割負担分と、超えた部分の割引された医療費と合わせて、80,100+7,330円=87,430円が合計自己負担になります。
条件: 70歳未満で年収370万〜770万円の人 | |
月額医療費上限 | 26.7万円 |
自己負担金 | |
医療費3割負担 | 80,100円 |
26.7万円を超える医療費の自己負担額 | 7,330円 |
合計自己負担金 | 87,430円 |
でも、窓口で支払った30万円がありますから、余計払ったお金を返して貰えます。
医療費の還付
この実質自己負担金を差し引いた分が後から還付されます。
つまり、300,000(窓口で支払ったお金)−87,430(実際の自己負担額)=212,570円が後日還付されるというわけです。
87,430円が自己負担ってめちゃくちゃ安くないですか?
100万円の治療費が9割引き以上になる訳ですからね。
この8.7万円も高いと言う人もいるかもしれませんが、この金額(実際には見舞金などで受け取ることになります)のために医療費を払うよりも、その医療保険の掛け金を月々ちゃんと貯金しておく方がずっとましです。
保険会社の従業員や保険広告費用などの費用を払うより、自分のためだけにちゃんと貯金しておく方が、いいと思いませんか?
この制度のおかげで、たとえ1000万円の医療費でも約9万7330円+8万100円ですから、約18万円の負担額です。
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高額医療費の委任払い
ちなみに、1000万円などのかなり高額な医療費の場合、窓口での支払いは300万円にもなります。
やっぱり、すごい大金掛かるじゃん!
そもそも、そんな大金窓口でなんか払えないよ〜〜〜。
と言う人でも、実は、これも窓口で支払わず、高額療養費の委任払いという、いわば付けのようなもので窓口払いもしないことが可能なようです。(市区町村による)
ただし、支払いが特に困難で、「国民健康保険」に申し立てを行う必要があります。
なんだか、すっごい安心しませんか?1000万円の病気をしても、18万円だけで済む訳ですから。
確かに、18万円でも大金ですが、18万円のために先進医療保障をつけて、わざわざ大金の掛け金を毎月支払う必要は全くないと私は思います。
医療費って、公的健康保険で大部分を賄ってくれるって、すっごいなと思いました。
これで、医療保険は必要ないことが分かったと思います。
生命保険は違う
ここまで、医療保険とはどういうものなのか、加入する必要がないことを説明してきましたが、その他の保険はどうでしょうか?
例えば、生命保険です。
人それぞれだと思いますが、私は生命保険には入っています。
前述したように、保険は保険会社の人件費や広告費(被保険者からみると全くの無駄)のために幾らか払っている訳ですが、それでも生命保険は必要だと思っています。
妻や子供がいるので自分が死んでしまった後に、それまでの生活とは状況が一変し生活できなくなってしまってはいけません。
そこで、生命保険です。
この生命保険も、できるだけ保険料が低く、毎月の必要最低限の収入を確保できるような額に設定します。
私は、月々6,000円程度の掛け捨て保険で、収入保障20万円に設定しています。
こうすることで、月々6,000円を払うことで、自分が亡くなってしまっても、家族は毎月20万円の収入が確保できます。現在、妻も幸い働いているので、この20万円と妻の収入でなんとかなるという計算です。また、私の場合は、保険料6,000円なら月々の生活費にはあまり影響を与えません。
自分がなくなった時、国民年金や厚生年金に加入していると、遺族基礎年金や遺族厚生年金も支払われます(受給資格期間25年以上が条件)ので、この部分も考慮にいれます。
人によっては、住宅ローンの団体信用生命保険に加入しているかもしれません。もちろんこの部分も考慮にいれまます。
遺族年金の受給資格は、45歳〜55歳くらいになる人が多いと思いますが、この頃は子供の教育費用や受験、学費とお金が必要だったりするものです。遺族年金だけではとうてい足りないはずです。
この足りない部分を生命保険で補うことで、それほど高額な保険にする必要はないんです。
そして、できるだけ保険に掛かる費用を抑えるために、掛け捨てで加入するわけです。
よく掛けた保険金が貯金のように「積立て」ることができる保険を選ぶ人がいますが、はっきり言って積立てを選ぶくらいなら、貯金した方が100倍ましだと思います。
貯金や積立てが目的なら、インデックスファンドの積立て株式投信に掛ける方が良いでしょう。
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ペットの医療保険
突然ですが、みなさんペットは飼っていますか?
私は、犬を2匹飼っているのですが、先日、その1匹が前足を骨折しました。
娘が可愛いからといって、一緒に滑り台に連れて行き、犬が滑り台から飛び降りてしまい前足を骨折してしまいました。
動物病院に連れて行きましたが、犬の治療費って人間と違い「公的健康保険」はもちろんありません。
そのときの愛犬の骨折治療費はなんと20万円でした。
これは安い方だそうです。
この治療費は、もちろん全額自己負担になるわけです。
骨折でこれだけの治療費ですから、その他手術が必要な病気になったりすると、数十万円や百万円なんてザラです。
ペットも家族の一員なので、病気や怪我をした時には、ちゃんと治してあげたいものです。ペットショップで買った金額より治療費が高いからといって、治療をせずに済ますのはあまりにも無責任です。
そこで、ペットの医療保険がおすすめです。
人間の医療保険は全く必要ありませんが、ペットは別です。
これだけの治療費が掛かってしまうので、ペットの医療保険こそ加入しておく必要があると思います。愛犬の万一の怪我や病気に備える必要がありますよね。
ペットの医療保険に入っていれば、どうつぶ病院にも行きやすくなるし、何よりあなたのペットの病気や怪我の「早期発見」にもつながります。
ペットの医療保険では、100万円まで保障してくれるものが良いです。
まずは、無料で相談できる
保険の相談も、まずは無料で相談したり、オンラインで見積もりできるものがあります。無料なら話だけ聞いてみて、気に食わなければ止めればいいだけなので、気楽に相談できます。
無料相談も、特定の保険会社のフィナンシャルプランナーではないところを選ぶようにしたいですね。
保険会社の方だと、どうしても自社の保険ラインナップからしか紹介できないので、柔軟な提案ができないんですね。
私は、「ほけんのトータルプロフェッショナル」を使ってみました。
最初は、生命保険だけを相談しようと思っていたのですが、実は、家計診断や保険の見直しはもちろん、住宅購入や住宅ローンアドバイス、 さらには節税アドバイスまでしてもらいました。契約した保険は、生命保険のみですが、住宅購入を考えているならローン等のアドバイスもしてみてはいかがでしょうか?
「ほけんのトータルプロフェッショナル」はこちらから↓
このように、保険会社と関係ないフィナンシャルプランナーに相談することで、自分にあった保険を様々な保険商品から選んでくれます。
あとオススメは、「保険ゲート」というところも保険会社のフィナンシャルプランナーです。
ここは、今、無料相談でも魚沼産コシヒカリが貰えちゃうので、保険を見直して更にコシヒカリも貰っちゃいましょう。
一番やっちゃいけないのは、十分に話を聞かずに、相談せずに、適当な保険に決めてしまうことです。プロのファイナンシャルプランナーに相談して決めることを強くおすすめします。
こんなはずじゃなかったと後から後悔はしないように。
まとめ
医療保険は、加入する必要がなく、ほとんど公的健康保険でほとんどの医療費をカバーすることができます。
ひと月当たりの自己負担上限を超える部分は、大部分(99%)が高額医療療養費として支給されるので、医療費に対する経済的不安を大幅に軽減できます。
一旦窓口で支払う自己負担も金額が大きければ、高額医療費の委任払いによって支払うことも可能です。
私は、生命保険とペットの医療保険(ペットがいる家庭)は、保険に加入するメリットがあると思います。
最後までお読み頂きありがとうございます。
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